main

歩く見る

吉祥寺》徳川家康(とくがわ いえやす)が、お茶を点てた武蔵野三大湧水地「井の頭池」の湧き水。鎮座する「井の頭弁財天(いのかしらべんざいてん)」は、“水・財・才”の守り神。

2017/04/26  

JR吉祥寺駅 南口(公園口)を出て右に進み、交差点を左に曲がると「吉祥寺通り」に入ります。道なりに進むと左側に「井の頭恩賜公園(いのかしらおんしこうえん)」が見えてきます。

001_r
1917年(大正6年)日本初の郊外公園として開園した「井の頭恩賜公園」。園内には「井の頭池」を中心に自然文化園や運動施設が配置され、ソメイヨシノやクヌギ、イチョウ、モミジなど、四季の変化に富んだ景観が楽しめます。

002_r
園内の中央に位置する「井の頭池」は、武蔵野三大湧水地の一つ。江戸時代、徳川家康(とくがわ いえやす)が訪れた際、その豊富な水量と優れた水質に感心し、お茶を点てたと云われ、今でもその湧水口が残されています。
また、池の南東端からは神田川へと続く川が流出し、「神田上水」の名残を感じさせます。

003_r
「神田上水」は、徳川家康が治水家・大久保忠行(おおくぼ ただゆき)に命じて作らせた日本最古の上水道。埋立地だった江戸は、井戸を掘っても海水が混ざり込み、十分な飲料水の確保が困難でした。そこで「井の頭池」の湧き水を飲料水として供給できるよう、地形の高低差を利用して、江戸市中に渡る様に整備しました。このように、江戸の人々にとって「井の頭池」は重要な水源でありました。

004_r
池の西側の歩道を進み、そのまま南側に歩くと「井の頭弁財天(いのかしらべんざいてん)」の入り口に到着します。創建は天慶年間(938~946)、関東源氏の祖・源経基(みなもとの つねもと)が、伝教大師(でんぎょうだいし)作「弁財天女像」をこの地に安置したことに始まります。鮮やかにはためくのぼりの先を抜け朱色の弁天橋(べんてんばし)を渡ると、ご本尊の弁財天を祀る「弁天堂」があります。

005_r
1197年(建久8年)、源頼朝(みなもとの よりとも)により東国の平安を祈願して建てられた「弁天堂」。七福神の1神である弁財天は、2本の手の女性ですが、「井の頭弁財天」は、8本の手を持った八臂像(はっぴぞう)。秘仏のため普段は公開されていませんが、12年に1度、巳年の4月に御開帳されます。

006_r
「弁天堂」に祀られる弁財天は、もともとはインド発祥の水の神様“サラスヴァティー”。江島神社(えのしまじんじゃ)・宝厳寺(ほうごんじ)・厳島神社(いつくしまじんじゃ)の三大弁財天に見られるように、水のそばに祀られることが多いといいます。

007_r
やがて、水の神様から転じて様々なご加護を持つようになります。一つには水の流れの音から、音楽をはじめとした芸術や学問全般の神様(弁才天)としての信仰。また「才」を「財」に置き換えて、財宝を授ける神様(弁財天)としての信仰があります。
「井の頭弁財天」では、銭を洗うことで何十から何百倍にも増えるといわれています。

008_r
「弁天堂」の正面上部に施された、龍の彫刻。龍は、ご本尊・弁財天の御遣いとして「井の頭池」に住み、池を見守っています。

009_r
「名所江戸百景 井の頭の池弁天の社」/国立国会図書館ウェブサイトより転載

ゴッホやモネなど世界的な画家にも影響を与え、江戸で大いに人気を博した浮世絵師・安藤広重(あんどう ひろしげ)の名所江戸百景「井の頭の池弁天の社」では、池の広さが強調され、水源の豊かさが表現されています。

010_r
「自然」と「新しい文化」の交わる街、吉祥寺。弁財天の“水・財・才”のご加護を受けた景勝地は、昔も今も変わらず多くの人に親しまれる名所となっています。

井の頭弁財天
住所〒181-0001 東京都三鷹市井の頭4丁目 井の頭公園内
駅・アクセスJR吉祥寺駅 徒歩10分
Webhttp://www.inokashirabenzaiten.com/
電話番号0422-48-4484


  1. このエントリーをはてなブックマークに追加
Translate »