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食べる

日暮里》明治の文豪たちが愛した『羽二重団子(はぶたえだんご) 本店』で、お団子と抹茶と歴史を味わう。

2014/10/24  

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JR日暮里駅の東口を出ると、室町時代後期の武将「太田道灌(おおたどうかん)」の銅像があります。

太田道灌は、上杉家の家臣で「築城の名人」と讃えられ、江戸城を築城し、江戸に幕府が設置される礎を築いたことで知られています。

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この銅像を右に曲がり、道沿いに進んで5分ほど行くと、「芋坂 羽二重団子 文政二年(1819年)創業」と書かれた看板が見えてきます。江戸時代後期の創業です。ペリー来航の30年前と考えると、その歴史の古さがより鮮明になりますね。

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近代文学に大きな影響を残した「正岡子規」の詩とともに、羽二重団子の歴史が紹介されています。

周囲の田畑で農業用水として使われ、蛍が飛び回ったと言われる「音無川」と、王子街道から天王寺の五重塔や谷中に向かう「芋坂」、そこを往来する人々がここでお団子を食べる情景が浮かびます。

店名の由来になっている『羽二重(はぶたえ)』は、日本を代表する絹織物で、白く風合いが良いことから、最高級の和服の裏地として礼装などに用いられています。

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「夏目漱石も食べたお団子!!」
『吾輩は猫である』に登場しているとのことですが、その他にも「正岡子規」や「泉鏡花」、「田山花袋」などの明治の文豪たちが通い、多くの作品に登場しています。また、夏目漱石や正岡子規が登場する司馬遼太郎の『坂の上の雲』でも書かれています。

重厚な歴史の記録の一部でありながら、当時の文豪たちと同じように、このお店に来ることができるなんて、感動です。歴史に思いを馳せつつも、やっぱり、早くお団子食べたいです。
では、さっそく。

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お団子の数で一瞬悩みましたが、「増減可」の文字で安心できたので、飲む機会の少ない「抹茶セット」を注文することにしました。

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左:生醤油を塗った焼き団子。
右:さらし餡を巻きつけた餡団子。

餡団子の餡は、しっとり甘さ控えめ。焼き団子は「酒を呑みながらでも食べられる焼き団子」というコンセプトとのことで、醤油の辛みが効いています。

「柔らかモチモチ」というより、ちょっと固めというか、しっかりとした歯ごたえです。餅米ではなく粳(うるち)米が使われているので、「コシと歯切れ」が特徴なんですね。

なるほど、この「コシと歯切れ」だと、お団子が球形であるよりも円盤形であったほうが食べやすいかもしれません。

また、焼き団子に火が入りやすくするため、お供え物に使われる丸い団子を庶民が口にするのは畏れ多い、などの理由もあるようです。

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普段、抹茶をいただく機会がないので、「なにか作法ってあるんだっけ?」と、ちょっとドキドキします。しかし、そこは構わず右手でガシっと椀を掴み、口に含みます。

抹茶入りのアイスやお菓子に慣れてしまっている稚拙な舌には、このわずかな苦みと柔らかい甘い風味は新鮮に感じます。あぁ 本当の抹茶って、こういう味なんだなぁ〜

抹茶と醤油のお団子のバランスに浸っていると、なんだか明治の文豪たちと気持ちがシンクロしてきます。

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初代は加賀藩出入りの庭師だったとのことで、その手によって作られた日本庭園に出ることもできます。

決して広くはないのですが、お稲荷さまやお狸さま、鳥居、竹林と、いろんな要素がぎっしりと詰まっています。

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店内の一角には、歴史的な資料を展示するスペースがあります。
戊辰戦争時の彰義隊士が残した小刀や槍、田山花袋の書、正岡子規の短冊など、震災・戦災を免れた貴重な品物を見ることができます。

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日本庭園で、明治の文豪たちに想いを馳せつつ、静かな時間を過ごせるので、(庭園で煙草が吸えるというのもポイントが高いですが、)上品な大人散歩の休憩場所として絶好のポイントですね。谷中や日暮里繊維街に行くとき、またお団子を食べにこようと思います。

「酒を呑みながらでも食べられる焼き団子」のコンセプトを検証するため、次はぜひ日本酒と。

そういえば、冷酒でお団子を食べる『岡倉天心 陶然セット』というものがありました。馬で来たまま焼き団子で酒を飲み続け、馬だけ先に帰って来たっていう逸話に由来するメニューだそうです。

2014-10-10-11.20.40_r 日暮里駅前には「HABUTAE 1819」という支店もあり、こちらは現代的な佇まいです。
和カフェといった雰囲気で、メニューも和菓子というより、スイーツと表現した方が似合いそう。
羽二重団子 本店
住所116-0014 東京都荒川区東日暮里5-54-3
駅・アクセスJR 日暮里駅 東口 徒歩6分
営業時間9:00〜17:00
定休日年中無休
Webhttp://www.habutae.jp/
電話番号03-3891-2924
HABUTAE1819 羽二重団子 日暮里駅前
住所〒116-0014 東京都荒川区東日暮里6-60-6
駅・アクセスJR 日暮里駅 東口 徒歩2分
営業時間11:00〜18:00
定休日年中無休(年末年始を除く)
Webhttp://www.habutae.jp/
電話番号03-5850-3451


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