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日本橋》『日本橋(にほんばし)』と、そこに鎮座する翼のある『麒麟(きりん)』は、凛としていて東京の守護神のような出で立ちです。

2014/12/12  

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東京メトロ 銀座線、浅草線、東西線の日本橋駅B9かB12を出て、「COREDO日本橋」を右手に見て歩くこと1分、東京メトロ 半蔵門線の三越前駅 B5・B6を出てすぐに「日本橋(にほんばし)」があります。

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「日本橋(にほんばし)」は東京都中央区に流れる「日本橋川」に架かる橋です。この地域の地名でもあります。現在の橋は、幾度となく架け替えられ19代目の橋として1911年(明治44年)に開橋しました。石造二連アーチ橋で橋長49メートル、幅員27メートル、路面電車を通すための路面は、わずかなアーチを描いています。

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石造りのアーチの内側には、1945年(昭和20年)3月10日の東京大空襲で落とされた焼夷弾の跡が今も残っています。橋は、記事を書いている2014年から遡ること約100年が経っていますが、老朽化した感じはまったく見受けられません。橋としての寿命は1,000年ともいわれています。驚きです。

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この日本橋は、ここから全国に伸びる『五街道』の起点です。写真の中央、道路の真ん中に起点を示す「日本国道路元標」が埋め込まれています。その奥には2体の『麒麟(きりん)』の像が鎮座しています。こちら側にも同じく2体あるので、計4体の麒麟がいます。

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橋のたもとの「元標の広場」に「日本国道路元標」のレプリカがあります。1601年(慶長6年)に徳川家康が江戸と各地を結ぶ5つの街道の整備を始め、初代の木造の「日本橋」が架けられ、『五街道』は四代将軍 家綱の代に基幹街道に定められました。

一)東海道(国道1号)
二)日光街道(国道4号)
三)奥州街道(国道4号の栃木県宇都宮市以北)
四)中山道(国道17号)
五)甲州街道(国道20号)

の順に整備されていきました。今は、これに加えて「国道14号(通称、靖国通り、京葉道路など)」、「国道15号(中央通り、第一京浜など)」が日本橋を起点としています。

そして「日本橋」の、もう一つの見どころ『麒麟(きりん)』の像です。
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それにしても凛々しく立派な像です。見ているこちらが神妙になってきます。日本橋というより東京の守護神のような出で立ちです。でもなぜ「麒麟」なのか。そもそも麒麟って何なんでしょう?

「麒麟(きりん)」は中国の神話に現れる伝説上の「四霊獣」の一つです。「応龍」は【変幻】、『麒麟』は【信義】、「鳳凰」は【平安】、「霊亀」は【不死】を表します。そして、木(肝)・火(心)・土(脾胃)・金(肺)・水(腎)の『5つの関係』を説く「五行説」の中でも「土王説」にあっては、『土』がその中心を司り、そこに配置されるのが『麒麟』なのです。

そもそも「平和」を象徴する「四霊獣」。中でも、5つの関係の中心に配された「信義」を意味する『麒麟』。だから「五街道」の起点である「日本橋」にふさわしいとして、このモチーフが選ばれたたのではないでしょうか?

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そして、日本橋の「麒麟」には翼が生えています。しつこいですが、惚れ惚れする姿です。

映画「麒麟の翼」にも出て来た、日本橋のこの「麒麟」。本来、麒麟には翼はありませんが、「日本の道路の起点となる日本橋から飛び立つ。」というイメージから翼を持つことになったようです。正確には「東京都公文書館」の解説で、「翼のような形の「背びれ」としてデザインされた。」ということです。そう言われれば確かに「背びれ」です。

「霊獣」と言っていいのか、ここにも立派な「獅子」の像が鎮座しています。
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橋の両端にある合計4体の獅子像は、奈良県の「手向山八幡宮」の狛犬などを参考に制作されました。またヨーロッパの盾を持つライオン像なども参考に、当時の東京市の紋章を持つことになりました。東京都の紋章は現在も同じです。

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「日本橋川」と「日本橋」に蓋をするように走る首都高速道路。1964年(昭和39年)の東京オリンピックの前年に都心部の交通混雑を回避し、用地取得の手間も省けたからでしょうか、急ピッチで整備されたものです。日本の高度経済成長を支えて来た重要な交通網ですが、「日本橋」の景観は若干、重苦しい感じになっています。これを撤去する構想もあるようです。

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黄金色の銀杏の前に立つ獅子の空は晴れてます。

再開発され、日本橋川の上空から高速道路が無くなる日。
いつしか『麒麟』の空も、すっきり晴れるかもしれません。
とりわけ魅力的な意匠をまとった「日本橋」。
じっくりと向き合ってみませんか。

日本橋(にほんばし)
住所〒 103-0027 東京都中央区日本橋1丁目
駅・アクセス東京メトロ 銀座線、浅草線、東西線 日本橋駅、半蔵門線 三越前駅


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