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蔵前》「楫取稲荷神社(かじとりいなりじんじゃ)」は「遠州のからっ風」から、遠路はるばる肥後の石材を運ぶ舟を守ってきました。

2014/12/17  

都営浅草線 蔵前駅のA1出入口を出て「江戸通り」の一つ隅田川寄りの道を南下し、しばらく歩くと右手に「楫取稲荷神社(かじとりいなりじんじゃ)」が現れます。

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「楫取稲荷神社」の「楫取(かじとり)」には、どんな意味があるのでしょうか?
かなり興味深い名前です。ご由緒も見ながら調べてみましょう。

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江戸時代、この「蔵前(くらまえ)」には江戸幕府が年貢米などの米を貯蔵するための蔵が沢山建てられました。その米蔵を建造するために、今の熊本「肥後(ひご)」から大量の石材を船で運んでいました。

そんな遠方から石材を運んでいたわけは、肥後には「火の国」とも言われる通り阿蘇山(あそさん)という火山があり、噴火した阿蘇溶岩による良質な石材を豊富に産み出していたからです。

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境内の脇の地面に、海砂と貝で富士山が描かれていました。遠州灘から望む富士山でしょうか?

石材を積んだ船は、遠路はるばる江戸に向かうのですが、浜松沿岸あたりの「遠州灘(えんしゅうなだ)」は強い季節風と、早い潮の流れで海の難所として知られていて、たびたび遭難に逢い困っていました。しかしある時、稲荷神が現れ、安全に航海できるようになったということです。

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その神の力に感謝し、謹んで祀る(まつる)ために「楫取稲荷神社」は創られました。「楫取稲荷神社」の「楫取(かじとり)」とは、まさに船の舵(楫)をとった稲荷神という意味と伝えられています。

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境内には、破壊された鳥居もあります。この後ろには神仏分離前にこの神社を管理していた、今は無い「福祥院」(天幸山瑞徳寺福祥院)」の文字が掘られています。今はこの近くにある「第六天榊神社」の境外摂社として祀られています。

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御狐様です。「子宝」を象徴する子狐を抱えています。

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こちらは、霊の力を象徴した宝珠(ほうじゅ)を抱えています。

御祭神(ごさいじん)は倉稲魂神(うかのみたまのかみ)、御年神(としがみ)、豊受姫神(とようけひめのかみ)で、商売繁盛、火防の神として近隣の信仰を集めています。

季節はもう冬。
遠州灘に強い季節風「遠州のからっ風」が吹きます。
この沿岸の航海の無事も「楫取稲荷神社」が、
見守ってくれていることでしょう。

楫取稲荷神社(かじとりいなりじんじゃ)
住所東京都台東区蔵前2丁目2−11
駅・アクセス都営浅草線 蔵前駅 徒歩3分

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