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蔵前》勧進大相撲(かんじんおおずもう)発祥の地、「蔵前神社」には、社殿に番付表、玉垣には相撲協会。相撲と縁深い神社です。

2015/01/15  

厩橋の交差点から江戸通りを浅草橋方面に向かい直進すると、
右側にセブンイレブン台東蔵前3丁目店があります。
店内に入り、乾いたのどを潤すドリンクを購入。
ちょっと失礼して通り抜けをさせていただき、
裏側の出口から出ると、
ビルに囲まれてひっそりたたずむ鳥居をみつけることができます。
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ここ蔵前神社は、徳川第五代将軍綱吉公が1693年(元禄六年)、
山城国(京都)男山の「岩清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)を当地」に
勧請(かんじょう)したのが始まりです。
勧請とは、分霊を他の神社に移すことを意味しています。
以来、江戸城鬼門除(えどじょうきもんよけ)の守護神
ならびに徳川将軍家祈願所の一社として、あがめられてきました。
創建39年後、類焼により焼失し浅草三嶋町に移されていましたが、
その12年後、元地である蔵前(八幡町)にもどることになったのです。

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鳥居をくぐると、まず本殿が目に入ります。
手水舎、古典落語ゆかりの神社であることを紹介した一画、
錦絵のモニュメント、福徳稲荷神社、
神輿庫(シンヨコ)などで構成されています。
ここは、もともと2200坪もあった大きな敷地の神社でしたが、
今の境内は600坪しかありません。

まずは、左手に手水舎。
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そして右手には、
古典落語「元犬(もといぬ)」にまつわる一画。
犬の銅像が鎮座しております。
これは、落語「元犬」に登場するシロの像です。
2010年6月5日(落語の日)に建立のシロ像は、今年5歳になります。
東京芸術大学副学長北郷悟教授が制作し、
落語愛好家、三遊亭あほまろさんという方が奉納しています。
三遊亭あほまろさんのブログ
http://www.edo.net/edo/
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そして「元犬」の銅像の奥に納められているのが、
歌川國安(うたがわくにやす)の錦絵
『御蔵前八幡宮二於而 奉納力持(おくらまえはちまんぐうにおいて ほうのうちからもち)』のモニュメントです。
この元絵は、厩橋(うまやばし)付近の隅田川テラスに設置されています。
同日に取材しました、「厩橋」の記事をご参考ください。
http://sugoroku.tokyo/?p=2012
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そして本殿。
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両側には、狛犬が二体。
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台座を含んだ状態で、昭和30年3月、青木鍵造(あおきけんぞう)・冨美ご夫妻により奉納建立されました。
名工・九世八柳五兵衛(ヤツヤナギゴヘエ)刻です。
しかし台座の損傷が激しかった為、これを解体して、台座のみを花崗岩(かこうがん)で作り直し、平成22年11月完成したのです。
狛犬には建立以来、歌人國見純生(くにみすみお)の歌が彫られています。

「美しき世界のごとし幼児がちいさき手をば水にあらへる」

「春の香をたもてる空氣流れつつ小暗き芝のうへにあまねし」

この歌は、氏子であった青木夫妻の大好きだった短歌。
この歌を通して、伝えたかったことが狛犬にそっと添えられています。

本殿の左奥には、福徳稲荷神社があります。
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この福徳稲荷の付近には、神輿庫(シンヨコ)があり、中には蔵前神社本社神輿が4基格納されています。
その中で一番古い本社神輿は、
昭和30年昭和の名工志布景彩(しふけいさい)によって作られましたが、
昭和33年渡御(とぎょう)の折、屋根の一部を破損してしまい、その後渡御されることはありませんでした。
氏子たちの復活させたい努力ならびに尽力により、平成11年、土屋金属工芸株式会社が見事に修復をし、41年振りに渡御をすることができました。
この年から一番古い神輿も隔年渡御に加わり、平成27年6月が本社渡御の年となります。

蔵前神社には実はもう一つ、入口がありました。
こちらの鳥居は艶やかな朱色。
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となりには、おもむきある建物の「榊寿司」。
外観はテレビドラマで使わていたとの情報もあります。
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オフィスビルの谷間にひっそりたたずむ蔵前神社。
勧進相撲と古典落語に名を残しながらも、
隔年に行われる華やかな祭りをじっと待つ。
その勇姿が見られる6月には、陽の光をふんだんに浴びた、
蔵前神社が輝きを放つ事でしょう。

蔵前神社
住所〒111-0051 東京都台東区蔵前3-14-11
駅・アクセス都営大江戸線・蔵前駅・A6出口徒歩1分 都営浅草線・蔵前駅・A4出口徒歩1分
営業時間毎日9:00〜16:00
Webhttp://kuramaejinja.justhpbs.jp
電話番号03-3851-0617


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