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食べる

浅草》1923年(大正15年)創業、元祖「釜めし春」。俳人、久保田万太郎氏が愛した老舗の釜めしは、素材を生かした優しい風味。

2015/07/16  

東京メトロ銀座線 浅草駅1番出口を出て雷門通りに出ます。雷門から西に向かって4つ目の曲がり角を右に曲がり、浅草公園通りに入ります。しばらく歩くと左手に「釜めし春」が見えます。

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釜めしは一人分の釜で醤油、みりん等の調味料を加え、椎茸、鶏肉などの具を載せ炊いたもの。駅弁としても親しまれています。私の家では年末年始やお盆の時期、親戚みんなで出前の釜めしを食べることが多く、お店で食べる釜めしは初めて。「元祖」釜めしの味にドキドしながらのれんをくぐります。

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「釜めし春」は、1923年(大正15年)に創業したお店。「元祖」の所以(ゆえん)は創業の3年前、1920年(大正12年)までさかのぼります。浅草周辺の人々は関東大震災の被害を受け食糧難に陥りました。そんな中、初代のおばあちゃんが炊いたご飯とありあわせの具を混ぜたのが始まりだそう。

関東大震災のあと上野で行われた炊き出しをヒントに、初代女将が一人分の釜で米と具材を炊きこむ料理として釜めしを開発しました。

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三階の座敷に案内してもらい、メニューを眺めます。「しめじ釜めし」「あさり釜めし」と迷いましたが、「特上釜めし」「五目釜めし」「鯛釜めし」を注文しました。

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「釜めし春」では注文が入ってからひと釜ずつ炊き上げるため、出てくるまで25分程かかります。

サイドメニューはやきとりが一番人気!奥のテーブルでは、昼間からお酒をたしなむ楽しそうな人々の姿が。仲間との会話、おいしいお酒とともに炊きあがりを待つ時間こそ、貴重なひと時だと教えてくれるようです。

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お茶を飲みながら待つこと25分。釜めしが来ました!「釜めし春」では新潟県産コシヒカリと宮城県産ササニシキの特選米をブレンドして使用しているそう。注文が入ってからひと釜ずつ、ダシを使わず具のうまみのみで炊き上げるのが特徴です。

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鯛釜めし。
蓋をあけると贅沢な鯛の香りがふわりと香ります。魚類の王様、さすがの風格です。

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白身はぷりっとしていてやわらかく、脂の乗りもバッチリ!素材を生かした素朴で優しい大人の味わい。添えられたみつ葉がよりすっきりとした風味を演出しています!

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お馴染みのたくあんは、箸休めに嬉しいですね。

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釜めし春の人気NO.1メニュー、五目釜めし。なんと二人に一人が注文するという人気ぶりだそうです。えび、鶏、竹の子、しいたけ、みつ葉が入っています。

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えびはちょうど良い大きさ、竹の子はシャキシャキの歯ごたえがあり、噛むとじゅわ~っとみりんやしょう油のやさしい香りが口に広がります。鶏はやわらかく食べやすい大きさ。ご飯だけでも鶏の風味がしっかりしみていて満足感があります。

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ご飯のお供にお吸い物、とうふ赤だし汁、なめこ赤だし汁も注文しました。

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特上釜めし。いくらがツヤツヤで具の種類も多く豪華!えび、竹の子、しめじ、かに、しいたけ、ホタテ、鶏、いくらが入っています。

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ホタテは歯ごたえがあり、かには肉厚で風味豊か、海鮮のうまみが引き立てられています。いくらは小粒でプチプチっと口の中で弾けます。海鮮の優しい風味、いくらのしっかりとした塩気との相性が絶妙です。

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様々な素材の優しい風味の中、おこげには味がしっかりしみています。子供の頃、炊き込みご飯のおこげを見つけ、嬉しかったことを思い出しました。自分だけの宝物を見つけた時のような小さな嬉しさは、大人になっても変わることはありません。

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幼少時代の懐かしさに浸りながら、ほっと一息。昔ながらの座敷の奥には富士山の大きな絵が飾られています。

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外国人観光客にも対応できるよう、英語のメニューも置いてあります。

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入り口近くの階段には、のれんの置物がありました。
「浅草うまいもの会」は昭和30年代の初めに発足。味を守り、味を誇る、おいしいお店の集まりです。

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メニューの最後のページに、俳句を発見。
生粋の江戸っ子として伝統的な江戸言葉を駆使し、下町の人情を描いた俳人・作家の久保田万太郎氏が贈ったものだそう。

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「かまめしも みぞるるものの ひとつかな」

句の意味は諸説あります。大正時代では粒みそをすり鉢ですって、毎日みそ汁を作っていました。みそをすることを「みそる」と言い、「丹精込めて作ること」を意味していたそうです。この「みそる」を季語の「霙る(みぞる)」とかけ「釜めしも丹精込めて作られた料理である」ということを表しているとされています。

炊き出しから始まった釜めしは、時代を超えて愛されるごちそうになっています。

釜めし春
住所〒111-0032 東京都台東区浅草1-14-9
駅・アクセス東京メトロ銀座線 浅草駅 徒歩5分
営業時間11:00~21:00
(ラストオーダー20:00)
定休日年中無休
Webhttp://kamameshi-haru.com/
電話番号03-3842-1511


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