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東新宿》福は内、鬼は内!?鬼の水鉢が迎える「稲荷鬼王神社」。日本で唯一存在する、鬼の福受け神社です。

2015/12/01  

東京メトロ 副都心線・大江戸線 東新宿駅 A1出口を出ます。職安通り沿いを西にしばらく進むと、「稲荷鬼王神社(いなりきおうじんじゃ)」に到着。

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「夜の街」のイメージが強い歌舞伎町(かぶきちょう)界隈ですが、「稲荷鬼王神社」が鎮座する歌舞伎町2丁目は、オフィスやマンションが立ち並ぶ落ち着いた地域。鳥居をくぐると広々とした参道があり、両脇には狛犬が鎮座しています。歌舞伎町にいることを忘れてしまうような、ひっそりとした神社です。

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かつて歌舞伎町1・2丁目には、蟹川(かにかわ)という川が流れていました。これにより窪地になっていたことから、一帯は「大窪村」と呼ばれていました。

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その後、村はこの一帯に住んでいた武家・大久保の名をとって「大久保村」と改訂されます。1653年(承応2年)に村の氏神(うじがみ)として稲荷大明神(いなりだいみょうじん)が勧請され、「稲荷神社」が創建されました。

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また、百姓である田中清右衛門(たなかせいえもん)が、旅先での病気治癒に感謝し、1752年(宝暦2年)「鬼王権現(きおうごんげん)」を熊野から勧請(かんじょう)。「鬼王権現」は、湿疹(しっしん)・腫物(はれもの)をはじめとする、病気治癒(びょうきちゆ)にご利益があるとされています。1831年(天保2年)に稲荷神社と鬼王神社は合祀(ごうし)され、「稲荷鬼王神社」となりました。

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現在、鬼王権現は紀州には存在しておらず、「鬼王」と名がつく神社は「稲荷鬼王神社」のみです。「鬼王」の名前は、平将門(たいらのまさかど)の幼名「鬼王丸(きおうまる)」に由来しているとも言われていますが、文献には残っていません。

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境内(けいだい)には、新宿山ノ手七福神めぐりの一神「恵比寿神」が祀られる、「恵比寿神社」があります。

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毎年10月の19・20日の例大祭「恵比寿祭」では、東京の名産品「べったら漬け」を売る露店が立ち並びます。べったらを購入すると「べったら」の粘りにあやかって、金運があがると言われています。

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参道の脇には、日本庭園の装飾のひとつ、水琴窟(すいきんくつ)があります。水琴窟とは、手水鉢(ちょうずばち)の近くの地中に甕(かめ)を埋め、その水滴音を反響させるものです。

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流れる水が響く神秘的な音色(ねいろ)は、都会の喧噪にいることを忘れてしまうほど。日本の風情ある穏やかな音色です。

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本殿の右脇には、雨水を利用した水琴窟である「天水琴(てんすいきん)」があります。社殿の屋根からつたう雨水を甕に溜め、少しずつ水琴窟に注いで音を奏でる仕掛けになっています。

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水琴窟は江戸時代、各地で楽しまれていましたが、時代とともに忘れられた存在となっていきます。「稲荷鬼王神社」の天水琴は、かつての文化をしのび、2004年に水琴窟師である田村光氏により、造られました。

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鳥居の左脇には、新宿区指定有形文化財である水鉢があります。しゃがんだ姿の鬼に支えられた珍しい形状です。

この水鉢は、文政(ぶんせい)の頃作られたもので、かつては旗本の屋敷にありました。毎夜、水を浴びるような音が聞こえるので、主が刀で斬りつけたところ、災難や病気が続いたため、奉納されたそう。

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「鬼」といえば、悪い物、恐ろしい物をイメージする人が多いと思いますが、古来「鬼」は神であり、「力」の象徴でもありました。悪魔や、災禍(さいか)を祓う力があったと言われています。

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「稲荷鬼王神社」の例大祭では、鬼の顔が彫られた神輿(みこし)を担ぐ人々の姿を見ることができ、節分の時期には、「福は内、鬼は内」と豆まきをする人々の姿を見ることができます。

歌舞伎町は“知る人ぞ知る”歴史が隠されたエリア。
蟹川が流れていた頃に思いを馳せ、街歩き、
思いがけない東京の歴史に、出会えるかもしれません。

稲荷鬼王神社
住所〒160-0021 新宿区歌舞伎町2-17-5
駅・アクセス東京メトロ 副都心線・大江戸線 東新宿駅 徒歩分
電話番号03-3200-2904


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