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食べる

調布》武者小路実篤(むしゃのこうじさねあつ)、松本清張(まつもとせいちょう)…文豪たちも足繁く通った「元祖嶋田屋」。5代目店主が伝統の味を守ります。

2016/04/13  

京王線調布駅北口より京王バス「深大寺(じんだいじ)」行きに乗車します。15分ほどバスに揺られ、「深大寺」のバス停で下車します。表参道を北へ進むと見える深大寺「山門」のほど近くに「元祖嶋田屋」はあります。

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ここ深大寺周辺はそばの名所として知られており、その起源は江戸時代の初期まで遡(さかのぼ)ります。もともと深大寺の土地は、美しい湧き水や、朝夜のほどよい温度差などにより、そばの栽培に適していました。小作人たちはそばの栽培を始め、深大寺へ米の代わりに献上するようになります。

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深大寺の総本山「上野寛永寺(うえのかんえいじ)」の門主・第五世公弁法親王(こうべんほっしんのう)は、深大寺産のそばを大変気に入り「真に風味甚だ(ふうみはなはだ)他に異なり美味である」と絶賛し、この一言が諸大名の間で評判になり、庶民にも広まっていきます。鷹狩りの際に深大寺へ立ち寄った三代将軍徳川家光(とくがわいえみつ)も「深大寺そば」を称賛し、毎年献上させたという逸話もあります。

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今では20軒以上のそば店が立ち並ぶ深大寺のなかでも、「元祖 嶋田屋」は150年以上の歴史をもつ老舗。現在は5代目店主が、伝統の味を受け継ぎ守っています。かつては、武者小路実篤(むしゃのこうじさねあつ)や松本清張(まつもとせいちょう)などの名だたる文豪たちも足繁く通っていました。「深大寺」山門前に堂々と店を構える様は、その歴史を物語っているかのようです。

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1階は50席、2階はお座敷が100席ある広々としたつくりです。鯉が遊泳する小さな池のほとりを通り、離れの席へ案内していただきます。

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店内からは亀島弁財天池(かめじまべんざいてんいけ)の、四季とともに移り変わる景色を眺めることができます。

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「元祖嶋田屋」定番人気の「天ざるそば」。平打ちの麺は、昔ながらの石臼で挽く二八そば。新鮮なそばの香りとともに、つるりといただきます。深大寺の湧き水でそばをさらしているので、コシのある仕上がりになっています。海老・なす・ししとうの天ぷらは、からっとした衣に包まれて、軽やかな食感です。

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なめこ・山菜・錦糸卵とともに味わう3種類のそばと、精進揚げ(しょうじんあげ)を楽しめる「三味蕎麦(さんみそば)むさしの」。

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「元祖嶋田屋」のそばつゆは、そば本来のうまみが引き立つだし加減。山菜は店主が自ら収穫したものを使用しており、山菜のみずみずしさ、シャキシャキとした食感が心地のよいものでした。緑豊かな武蔵野の“旬”を味わうことができる一品です。

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今ではそばの名所として広く親しまれている深大寺ですが、1927年(昭和2年)頃までは、意外にも「元祖嶋田屋」一軒しか存在しませんでした。伝統のそばづくりへのこだわりはもちろん、風格ある店構え、美しい景観など、「深大寺そば」の歴史を支え続けた所以(ゆえん)が伺えるお店です。

元祖 嶋田家
住所〒 182-0017 調布市 深大寺元町 5-12-10
駅・アクセス京王線調布駅 バス15分
営業時間平日:10:00~18:00(L.O.17:30)
土日:10:00~18:00(L.O.17:30)
定休日月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)
電話番号042-482-3578


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