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葛西》1927年(昭和2年)、日本にはじめて地下鉄が走ってから85年以上。1986年(昭和61年)開館「地下鉄博物館」で“TOKYO”の地下鉄の歴史を知る。

2016/11/01  

東京メトロ東西線 葛西駅の地下鉄博物館口を出て階段を降りると、日本で最初に地下鉄の資料のみを集め、展示した「地下鉄博物館」に到着します。
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1927年(昭和2年)、東京メトロの前々身である東京地下鐡道株式会社が、日本ではじめて地下鉄を走らせてから85年以上。1986年(昭和61年)に開館した地下鉄博物館は、多くの地下鉄の歴史と最新技術を「みて・ふれて・動かして」学ぶことができます。

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入館料は大人210円、子ども100円。当日中は再入場可能なので、途中でランチを食べに出ることもできます。入館チケットは切符型、ゲートは自動改札になっていて、冒頭からワクワクさせる演出です。
※2016年10月現在

003_r入場ゲートは、土日、祝祭日限定で有人改札になります。実際に地下鉄を動かしていた東京メトロOBの方が改札挾でパチン。最初は2011年(平成23年)におきた東日本大震災の影響をうけ、節電のために行われた試みだったそうですが、今では若い世代にとっては新鮮、世代によっては懐かしく、私たちを楽しませてくれる演出となりました。

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入館してすぐに出迎えてくれるのは、日本の地下鉄の幕開けを象徴する赤と黄色が鮮やかな2つの車両。手前の赤い電車は、1954年(昭和29年)の丸ノ内線開業時、池袋駅から御茶ノ水駅までを走った車両です。

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車両は300形の第一号車。モデルとなったのは、当時最新型であったニューヨーク地下鉄です。モータやブレーキ装置などの特許料を支払い、最新鋭の技術を採用。乗り心地や騒音にも気を配った日本ならではの車両です。

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運用されなくなった後は中野車両基地で保存されていましたが、貴重な資料として残すべく2002年に地下鉄博物館リニューアルの際、壁を一部取り払う大掛かりな工事を経て搬入、展示されました。車内では開業当初の地下鉄が走る映像が映し出され、当時の様子を知ることができます。

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お隣の黄色い車両は、1927年(昭和2年)に日本初の地下鉄車両として製造された1001号車。上野から浅草間を走った車両です。

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1001号車は1968年(昭和43年)までの42年間走り続け、その後は現在閉館してしまった神田の交通博物館で屋外展示されていました。地下鉄博物館の開館と同時に、運用当初の仕様に復元され、移設し、展示に至ります。

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展示スペースは当時のホームを模しており、乗客の人形も昭和レトロモダンの装い。ノスタルジックな雰囲気に乗り込んだ子ども連れのおじいちゃん、おばあちゃんは、昔話に花を咲かせていました。

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あまり馴染みのないつり革は、バネが付いたホーロー引きの「リコ式吊手」。跳ね上げ式で手を放すと斜めの形状に戻るつり革なのですが、利用客が増えて車内の混雑が激しくなってきたことや、固定式のため前後の揺れに弱く掴まりにくいことから現在のつり革に変化しました。

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ホーム手前には、開業当初使用されていたターンスタイルの自動改札機が再現されています。お金をいれてくるりと回れば、黄色い電車の停まった上野のホームへ。ゆっくりと時間旅行の扉が開いていくようです。

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先へ進むと、歴史を作り上げた方々から寄付された貴重な資料を目にすることができます。あわせて地下鉄を動かす様々な役割を担っていた人たちの映像が流れ、知る事のなかった当時の様子に思いを巡らせます。

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開通記念乗車券や、かつて使われていた様々な資料を見ていると、かつての情緒豊かな時代に憧れを感じます。

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館内中央にあるミュージアムショップへ。オリジナルキャラクターである”ぎんちゃん”と”まるちゃん”の可愛らしさにワクワクしながら「地下鉄博物館 探検ノート」を購入します。

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探検ノートは、順路に従ってスタンプラリーが楽しめるアイテムです。各所に設置されているスタンプを押してまわり、最後にもらえるプレゼントを期待しつつ来館した証を残します。

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フロアに記された線路に沿って歩みを進めれば、「地下鉄の歴史コーナー」、「地下鉄をつくるコーナー」からはじまり、「地下鉄をまもるコーナー」、「地下鉄車両のしくみコーナー」などの内部の細かな仕組みまで知ることができ、順を追ってスタンプが埋まっていきます。

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「地下鉄をつくるコーナー」にどんと構えた、大きな半円状の鉄の塊はシールドマシン カッターディスクというトンネルを掘る機械の一部。世界に誇れる日本の優れた技術がつまっています。

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地下鉄のトンネル工事は、「穴を掘りつつ、周囲をコンクリートブロックで固める」作業を同時に行なえるシールドマシン カッターディスクの登場により、スピーディかつ安全に進められるようになりました。展示されているのはカッターディスクというシールドマシン カッターディスクの先端部分で、実際に副都心線を掘り進める際、東新宿から新宿三丁目間の工事に使用されたものです。

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近くには実寸大のトンネルの模型があり、セグメントと呼ばれるコンクリートブロックを重ねて作られた壁を目にすることができます。他にも、地下でトンネルをつくる様子を解説した3D映像など盛りだくさんで、建設中に出土したナウマン象の化石まであります。普段は見る事のない地下の深い構造に興味津々。

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「地下鉄をまもる」コーナーでは、地下鉄を総合的に管理している「総合指令所」の体験を。リアルタイムで電車が今どの駅にいるのかを見ることができ、葛西駅のホーム映像を確認することができます。

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車輪とドアの動くしくみがわかる「地下鉄車両のしくみコーナー」では、子どもだけでなく大人までもが、それぞれの展示に目を輝かせます。

かつて、渋谷から新橋間を走っていた100形車両は主動機と車輪が別に展示されていて、実際に操作することができます。ハンドル操作行うと車輪が動き出し、思わず「おお!」と声が漏れます。ボタン一つでドアの開閉も体験できるので、年齢関係なくだれでも楽しむことができます。

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夢中になって展示を見ていると館内放送が流れ、館内後方にあるメトロパノラマに向かいます。1日に4回、職員が30分ほどの解説を織り交ぜながら、小さな東京の上で電車たちを操り、始発から終電までを再現。銀座線の先頭車両には車載カメラが取り付けられていて、パノラマ上のモニターで運転士目線の映像を観ることもできます。

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電車がぐるぐると弧を描き、街中を縫うように走る様子は美しくみえます。職員の解説が一段落すると、パノラマを囲むように設置されたボタンを自分で押して、各線の車両を駅から出発させることができるお客様運転の時間です。ボタンの前に集まり、電車を見つめながら自分の順番をじっくりと待ちます。

しばらくすると、「最終電車が終わり、電車は車庫に帰っていきます」のお姉さんの一声で余韻を残しつつ運転は終了。

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メトロパノラマの斜め前方にある運転シミュレーターは、各コーナーのなかでも一番人気。銀座線、有楽町線、東西線それぞれの路線を運転することができます。元運転士の方が丁寧に教えてくれ、ドキドキしながらハンドルを握ります。路線によってハンドルや操作の仕方が違うので、3路線を比べて運転してみるのも楽しい。

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最も人気を集めているのは、再現度が高い千代田線。実物同様につくられ、運転を始めると揺れまで体感できるので、運転席に着くとまるで本物のよう。

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運転操作は、東京メトロOBの方の人が横について、ハンドルの持ち方から指導してくださいます。知識が豊富なので様々な質問に詳しく答えてくれるのも、かっこいい。後ろには3人ほど座れる席があるので同行者も一緒に乗車し、「がんばれ」の声も飛び交うほど盛り上がります。

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シミュレーターの運転を終えたら、地下鉄Q&Aのコーナーでクイズに答えて実力調査。今までになかった知識が身に付いたことを実感できます。

最後のスタンプをノートに押して出口へ。完成した探検ノートを渡して記念品を選びます。豊富な種類をコレクションしている鉄道博士もいるそうですよ。

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高揚した気分が冷めぬままメトロに乗りこむと、目線は運転席へ。ポケットの中を探ると、出口で回収されなかった入館切符が顔を出し、地下鉄の世界から出られないままの自分に気がつきます。

地下鉄博物館
住所〒134-0084 東京都江戸川区東葛西六丁目3番1号 東京メトロ東西線葛西駅高架下
駅・アクセス東京メトロ東西線 葛西駅 徒歩1分
営業時間火〜日
10:00〜17:00
定休日月曜日、年末年始、
Webhttp://www.chikahaku.jp/
電話番号03-3878-5011


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