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新馬場》東海道五十三次の第一宿“品川宿”に店を構える「丸屋履物店」。「甲州印伝」「奄美布(あまみふ)」「結城紬(ゆうきつむぎ)」など全国各地の名産品を使用したオリジナル鼻緒で“粋”な一足を。

2017/01/19  

京浜急行・新馬場駅北口を出てすぐの角を右に曲がります。直進し2つ目の角を左に曲がり、道なりに歩くと一方通行の「東海道品川宿 北品川商店街」に出ます。

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その商店街を左に進むとすぐ左手に、1865年(慶応元年)創業「丸屋履物店」があります。東海道五十三次の第一宿“品川宿”の面影を残す商店街に店を構える当店。江戸の香りを感じる貴重な商家造りの建物が目を引きます。

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「丸屋履物店」は、立会川にある下駄屋の娘・つるさん~現在6代目まで続く老舗中の老舗です。昔、江戸に入る直前の宿場で履物を新調する人が多く、10軒ほどの下駄屋が並んでいましたが、今では丸屋さんただ1軒のみ。伝統を引き継ぐ丸屋履物店は、和装を嗜む人々にとって欠かせないお店です。

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そんな丸屋さんは、創業当時から変わらず “目の前で鼻緒をお挿(す)げして、お客様の足に合わせる” スタイル。“挿げる”とは、台に鼻緒を取り付けること。「足に合った履物、本当の履物をお客様に体感して頂きたい。」その想いを一つ一つに込めています。

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丸屋さんではまず、台を選びます。形は2枚歯・のめり・草履型・1本歯などがあります。
“歯”とは下駄の裏につけるもの。通常は前後2個ですが、1個や3個のものもあります。
“のめり”は前の歯が斜めになっているもの。「前のめり」からこの名が付いています。

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次に鼻緒を選びます。渋いものから柄物まで、数多くの鼻緒が並びます。
種類の豊富さに「鼻緒を台に挿げる時間よりもお客さんが選ぶ時間の方が長い」と5代目の準一さん。丸屋さんはそれだけ履物にこだわるお客さんが多くいらっしゃいます。

甲州印伝
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鹿の革に漆で模様付けした伝統工芸品“印伝”使用の、丸屋オリジナル鼻緒。
武士の甲冑や袋物などにも使用されていたという印伝。十返舎一九の滑稽本『東海道中膝栗毛』にも記されており、“粋”を愛する江戸の人々に広く愛好されていました。
他にも奄美布(あまみふ)や結城紬(ゆうきつむぎ)本麻など、全国各地から取り寄せている伝統的な素材で作ったオリジナル鼻緒を取り揃えています。

花柄
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国花である桜や菊などの定番の柄。女性だけでなく、男性からも人気のある柄です。

幾何学模様
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日本の伝統的な柄が特徴の江戸小紋です。「かのこ」や「麻の葉」など、小柄でも見栄えがするという点で鼻緒に向いている柄です。

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鼻緒が決まったら、あとは挿げてもらうだけ。目の前で挿げて頂けるので、職人技を間近で見られます。ここが職人さんの腕の見せ所。長年培った感覚でその人の履き心地が決まります。
自分の足にフィットするまで微調整し終えたら完成です。

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お店にはオーダーメイドの履物以外にも、ある特定の用途に合わせて履くものもあります。
七五三で女の子が履く下駄「金蒔絵ぽっくり」。色は赤黒の2色で柄は千羽鶴・松鶴・御所車(ごしょぐるま)などがあります。お祝いらしくきらびやかに金蒔絵(きんまきえ)が施されています。特別な下駄を履いて思い出の残る七五三に。

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「庭下駄」の和同開珎型。江戸時代に使われた明銭“洪武通宝(こうぶつうほう)”の型に彫られています。
伝統工芸“鎌倉彫”の技が活きた円形の下駄。鎌倉彫は模様彫刻した木地に黒漆を塗り、その上に朱、青、黄など色漆を塗り重ねて磨いたもの。
庭で履くことを前提とした、実用性よりも装飾性の高い下駄です。

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現代では「下駄」は鼻緒ずれを起こしやすく苦手意識を持たれる方も多いですが、それは足に合った下駄ではなく、また本来の歩き方ではないから。和装を楽しむためにも、自分の足に合った下駄で正しく歩くことが大切です。

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正しい歩き方は、台の先端を地面に着けて倒し、つま先で蹴るように歩くこと。そうすることで自然と前重心になり、前の歯がすり減っていきます。下駄は履けば履くほど足に馴染み、履きやすくなるもの。そんなところに愛着を持てるのが下駄の魅力なのかもしれません。

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京都や沖縄、また外国からなど、多くのお客様が訪れる丸屋履物店。それだけ多くの人に愛され続けているのは、お客さんの足に合わせて挿げる江戸時代から続く“伝統技”の賜物。“品川宿”から花の都「江戸」へ向かう当時の人たちに想いを馳せながら東海道五十三次の起点“日本橋”まで歩みを進めます。

丸屋履物店
住所〒140-0001 東京都品川区北品川2-3-7
駅・アクセス京浜急行新馬場駅北口より徒歩3分
営業時間9:00~19:00
定休日日曜日
Webhttps://www.getaya.org/
電話番号03-3471-3964


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