清澄白河》小名木川に架かる橋は18本。「西深川橋」は隅田川から数えて3本目、造形作家・松本哲哉氏のモニュメント「GOMBESSA(ゴンベッサ)」が目印です。 » 東京すごろく
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清澄白河》小名木川に架かる橋は18本。「西深川橋」は隅田川から数えて3本目、造形作家・松本哲哉氏のモニュメント「GOMBESSA(ゴンベッサ)」が目印です。

2017/02/02  

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都営大江戸線・東京メトロ半蔵門線「清澄白河駅」B1出口から東へ進み、1つ目の交差点を北上すると「西深川橋」が見えてきます。

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白河二丁目と森下三丁目を渡す1径間鋼製トラス橋で、長さは約56メートル。震災復興橋の一つとして、1930年(昭和5年)に架橋しました。トラス橋らしい堅固な骨格ですが、ワンスパンで架けられているため、遊歩道からの眺めはすっきりとしています。

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橋の名称にある「深川」は江東区の西側にあたり、かつては “深川区” として横十間川(よこじっけんがわ)より西側一帯を区域としていました。江戸初期の埋め立てに始まり、掘割(ほりわり)ができ上がると木材問屋の貯木場として大いに栄え、材木豪商の誕生とともに辰巳(たつみ)の花街が栄華を誇りました。木場の移転を契機に花街は衰退しましたが、街並みの趣深さは今も健在です。

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西深川橋の架かる「小名木川(おなぎがわ)」は、慶長年間に徳川家康の命で掘削された運河です。隅田川と中川を直線で貫き、運河の名称は開削にあたった「小名木四郎兵衛(おなぎしろべえ)」に由来するとも「鰻(うなぎ)がよく採れたため」とも伝えられています。主に行徳(ぎょうとく)の塩を運ぶ “塩の道” として用いられたことから、小名木川の東側には「塩の道」を冠する人道橋も架けられています。

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“水の都” と言われるほど川や運河が張り巡る深川ですが、その中でも小名木川は水運の幹線を担ってきました。現在、旧中川までに架かる橋の数は鉄道橋を入れて18本、西深川橋は隅田川から数えて3本目の橋です。小名木川沿いの遊歩道からは停泊している船やヨットのほか、東に東深川橋、西には高橋を見渡すことができます。

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西深川橋を横から見ると、斜材の向きを交互に配置した「W」形をしています。鉄道橋などで見られるワーレントラスです。ジェームス・ワーレンとウイロビ・モンザニにより特許が取得された構造で、小名木川に架かる「新高橋」や「小松橋」も同様の構造で架けられています。主流のトラス構造ですが、西深川橋のようなワンスパンの曲弦トラスは近年珍しくなっています。

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欄干にはどっしりとしたトラス構造とは対照の有機的な飾り模様が施されており、全体として美しく見えるように設計されたことが分かります。

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また「新高橋」「小名木川クローバー橋」「進開橋(しんかいはし)」など、小名木川に架かる橋々には青色の塗料が多く使用されています。運河や空と調和する爽やかな配色は、隅田川五橋のような色彩計画がなされているのかもしれません。

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北詰めには造形作家・松本哲哉氏のモニュメント「GOMBESSA(ゴンベッサ)」が設置されています。江東区の橋梁景観計画 「うるおいの橋づくり」の一環として1990年(平成2年)に造られたもので、生きた化石 “シーラカンス” をモチーフにしています。

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隅田川・旧中川間を含む江東三角地帯には小名木川をはじめ、堅川(たてかわ)や横十間川など11の河川が縦横に流れており、また河川に架かる橋ひとつひとつに様々な生い立ちがあります。震災復興橋として架橋されたもの、江戸の木橋を再建したもの、歴史を知れば知るほど、川辺からの景色も変わって見えそうです。

西深川橋
住所〒135-0004 東京都江東区森下3丁目~白河1丁目
駅・アクセス都営大江戸線・東京メトロ半蔵門線 清澄白河駅 徒歩7分


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