カテゴリー
食べ物

秋葉原》『やっちゃやっちゃ』が聞こえてきそう。昔ながらの大衆食堂「かんだ食堂」で腹ごしらえ。

JR秋葉原駅 電気街口を出て右に直進します。秋葉原UDXの手前を左折し、建物に沿うように歩きます。歩くこと約1分で「かんだ食堂」が見えます。

レモン色の庇(ひさし)に「アキバの老舗 かんだ食堂」と書かれています。「だ」の文字はおそば屋さんやお寿司屋さんの暖簾(のれん)で目にする「変体仮名(へんたいがな)」ですね。平仮名はもともと一音に対していくつかの「字体」があったのですが、1900年(明治33年)の「小学校例施行規則」以降、教育で使用されなくなった仮名があります。これらの総称が「変体仮名」。定食屋さんで使われているのはちょっと珍しい。アルミの引き戸や紅白の提灯(ちょうちん)が昭和レトロな装いです。

かんだ食堂の創業は1958年(昭和33年)。この一帯が青果市場として賑わっていたころから食堂を営んでいます。江戸時代、各地の商人をこの地域に呼び集めて繁栄したという神田市場。明治・大正・昭和と東京の食文化を支えた巨大市場の一角で、かんだ食堂は市場で働く人々のためにできたそうです。

神田区多町、江戸末期。人々が道ばたで商売をしています。当時は『やっちゃやっちゃ』と威勢のいいかけ声が競り市場のあちらこちらから聞こえたそうで、「やっちゃ場」とも呼ばれました。1923年(大正12年)多町の市場は関東大震災により消失、外神田(秋葉原UDXの辺り)に移転しました。その後も東京の台所として繁栄を続けましたが、1990年(平成2年)大田区に役目を託し、神田市場の歴史は幕を下ろしました。
※「写真の中の明治・大正」

かんだ食堂のメニュー。とんかつ定食や焼き魚定食などの王道メニューはもちろん、ニラレバー定食やナスみそ定食なども取り揃えています。その日の気分によって、食べたいものをチョイスできるのは嬉しい。

納豆や目玉焼きももちろんありますよ。焼き魚定食+煮物、カレーライス+目玉焼き、まぐろぶつ切定食+とろろ…組み合わせ方は人それぞれ。そういえば、厚焼玉子って定番おかずなのに、定食屋では意外と見ないですね。

店内は昔ながらの大衆食堂。左手にカウンター8席、右手にテーブル24席。こじんまりした店内ですが人手が多く活気があります。私たちが訪れたのは12時前。昼の繁盛に備え、厨房越しのカウンターには料理がズラっとならびます。見たところ、客層はサラリーマンが中心。

スタッフ2人で、人気メニューの「豚生姜焼定食」と「ウインナー炒定食」を注文。注文からわずか2分ほどで料理がでてきました。注文したら美味しいご飯がサッとでてくる。今では普通ですが、昭和の時代はどうだったんだろう。このスピード感はドタバタした市場にはピッタリでしょうし、普段はファーストフードばかり、という現代人にとっても嬉しいポイント。

豚生姜焼定食。かんだ食堂の定食は “味とボリュウム” がコンセプトとのことで、お皿に盛られた豚肉は溢れんばかり。

お皿の底にタレがひたひたと溜まっているので、肉をくぐらせていただきます。

肉は厚く、しっかりとした噛みごたえ。味付けは奇をてらったものではなく、思い描く “生姜焼” そのもの。でも、こんな昔ながらの生姜焼って逆に珍しいのかも。

ウィンナーファンには「ウインナー炒定食」。ウィンナー8本ですよ。こんな贅沢、子供の頃には考えられなかったですね。

油でコーティングされたウィンナーがキラリ。見るからに香ばしい。

ウィンナーってたくさん種類がありますが、これはプレーンなタイプ。なじみ深い “庶民の味” だけどどこか違う。大衆食堂の空気感がウマさを後押しします。味付けは至ってシンプルに塩。ご飯にのせていただけばもちろん美味しい。

かんだ食堂は日が暮れると居酒屋に。仕事帰りに焼き魚とビールで一杯、シメに丼ものをがつがつ、なんてことができるのも大衆食堂ならでは。

平成2年。やっちゃ場は大田区へ移転し、かんだ食堂の周辺はガラっと変わりました。
それでも「腹が減っては戦はできぬ」は今も昔も変わらず。
ここ一番を前に、元気をチャージ。
そんな気分の日は活気あふれる「かんだ食堂」がおすすめです。

かんだ食堂
住所 東京都千代田区外神田4-4-9 前川ビル 1F
駅・アクセス JR秋葉原駅 徒歩6分
営業時間 月〜金
11:00~15:30
17:00~22:30

11:00~18:00
定休日 日曜日、祝日

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です